ある日の農場風景(漫画+物語
 
 ながみ藩国(現無名騎士藩国ながみ村)のとある場所にある、藩王の農場。
 いろんな野菜や果物を藩王様自ら育てている、村長ご自慢の農場です。
  
 今日も今日とて、お仕事をぬけだしてその農場にやってきた藩王様ですが、そこで待っていたのは・・・。
 

(線画:ながみゆきと ペイント:つばき
 
 そこにあったのは、それはそれは大きな、家よりも大きなスイカでした。
 藩王様が毎日一生懸命に育て上げたスイカは、ながみ藩国の豊かな大地によって見たこともないような大きさになり、今まさに食べごろを迎えていました。
  
 さてさて、スイカを食べるためにみんなを集めたのはいいのですが・・・。
 

(線画:ながみゆきと ペイント:つばき
 
 藩王様の農作業への情熱は、大変なスイカを作り出してしまいました。
 ただ大きいだけではなく、その皮の硬さもナタや釘バット、大剣ですら歯がたたないどころか、逆に刃が欠けてしまいます。
 
 それでは、どうしましょう。
 
 ながみ藩国には「人型戦車」があります。
 大きくて硬い、私たちの友達です。
 大きくて硬いスイカなら、大きくて硬い人で割ればいいのです。
 
 さあ、ながみ藩国自慢の人型戦車の登場です。
 


(線画:ながみゆきと ペイント:つばき

 これは困りました。
 ながみ藩国自慢の人型戦車「つがるおとめ」では、スイカを割ることは出来ませんでした。
 どうしたものか、みんな悩んでしまいました。
 
 スイカを割るのに諦めかけたみんなの前に現れたのは、我らがながみ藩国の少年軍師「比嘉劉輝」君と、現在開発中の複座型人型戦車対空仕様「蜜月号」でした。
 そして蜜月号が持っているその武器は「ハネムーンラブラブレーザー」
 ながみ藩国の空を守るための、最も新しい愛の形です。
 
 その力がどれほどのものか、お見せしましょう。
 


(線画:ながみゆきと
 
 お見事!
 蜜月号とハネムーンラブラブレーザーは、ついにスイカを打ち抜きました。
 そして、見てください。そのうち抜いた跡を。我らが藩王様としろ王妃様をかたどったハートマークです。
 最も新しい愛の形は、こうしてニューワールド中に示されていくことになります。
 ながみ藩王様としろ王妃様も、なんだかとっても嬉しそう。
 
 打ち抜かれたスイカはみんなでおいしくいただきました。
 蜜月号の勇姿と劉輝君の機転に感謝して、ひとつのお祭り騒ぎになりました。
 藩国の人みんなに配り、それでも余ったスイカは人型戦車の燃料にされるそうです。
 
 しかし、余った皮はどうしましょう。
 とても硬いこの皮は、形を変えるのも簡単ではありません。
 さてどうしたものか。みんなが考えていると…。
 おや、藩王様には何か考えがあるみたいですよ。
  


(線画:ながみゆきと ペイント:つばき
 
 ながみ藩王「食糧倉庫にすれば良いんじゃないかな……! 水に浮かせれば洪水対策になるよ」って名案っぽく言う。
 皆が微妙な顔をして藩王を褒め、心の中では「また始まった……」って言う。
 
 これは名案、なのでしょうか。
 みんなはいまひとつ乗り気では無いようです。
 スイカの皮で作る浮き舟食糧倉庫。はたして藩王さまの想像通り上手くいくのでしょうか。
 
 腐ったりしないと、いいですね。
 
 
 ある日の藩王農場 〜おわり〜
 
 
(文:たんばの