画:くま(下)、静(上)
(クリックで原寸)
1、あなたは西国人をしっているか?

西国人とは、西にある国の人間のことであり、まぁ読んで字の如くである。彼らは流浪の民とも、巨大な交易を取り仕切っていた一族とも言われているが、真実が何であるかはいまだわかってはいない。唯一つ言えることは、彼らが卓越した交易技術と一族を中心とした結束力を武器に様々な地に根付き、国を興したということだ。

2、西国人と無名騎士藩国の成り立ち

現在藩国の一つとなっている無名騎士藩国の原型となった国を興した人物達も、また西国人であった。彼らは一説には交易を生業とした一族だったといわれている。そんな彼らはその地に根付き、その土地の民と共生することで安住の地を手に入れた。彼らの持つ交易の術やその他の技術は彼らにとっても貴重なものだったのだ。やがて、長い年月と共に彼らの血は交わりを繰り返し、新たな民族が生まれた。それが無名騎士藩国の、その原型とも呼べる国の誕生の瞬間だった。

3、無名騎士藩国の国民

彼らは西国人を祖に持つ民である。はるか昔より交易を生業としてきたため、彼らの中には違う人種も混じっている。整備工場で働く猫知類の整備士達が、まさにそのいい例といえるだろう。彼ら無名騎士藩国の国民は人種でどうこう言うことはない。それは彼らが交易により、様々な種族の人や動物達と、遥昔から交流を持っているからだ。彼らにとって、生き物は皆同じ立場にいるものであり、さげすんだり、ましてや差別するなどと言うことはけしてしない。

4、彼らの特徴

彼ら無名騎士藩国に住む国民は、西国人の血を濃く受け継ぎ、伝統的な生活を続けている。彼らが住む家屋はどれもその土地に適した造りをしており、無名騎士藩国はその気候ゆえに、家はどれも涼しくなるように造られている。
また彼らの服装は、砂を大量に含んだ風が吹くこの土地で暮らすために、屋外では2重3重に着込み、砂除けなどを使って砂の害を防いでいる。それは照りつける日光による日焼けを防ぐためでもある。

(文責・ナナシ)


西国は、砂の地である。
広く続く砂丘に居を構えた人々は、確保された交易路、または点在するオアシスの場所を確認しながら集落を作る。ここ無名騎士藩国も例外ではなく、細長い範囲の領土の中にその全てを備えている。
オアシスは貴重な水資源であり、人々はここから水を得、技術の高い場所では地下道を作り、水を引いてきて使用したりもする。最も、西国人はオアシスを大切に守ろうとするため、使用する水は生活に必要な最低限である。
海に面する場所には巨大な港が設けられ、これも交易や観光の拠点となっており、いつも賑わいを見せている。様々な人種が集まる関係からか、西国には気さくな者が多い。
立ち並ぶ家は環境に合わせた、日と砂を避け涼しさを呼び込むように工夫されたものであり、そこに生きる人々の知恵の産物である。実際、照りつける日差しの下から一度家の中に入れば、その涼しさに驚くことだろう。
西国を生活の場所として選んだ人々は、その強い日差しと舞い上がる砂から自らを守るように対策された衣服を主として身につけ、顔立ちは当然千差万別ながらも皆エキゾチックな雰囲気を醸し出している。多少色合いの差はあるものの、灰色の髪は西国人の証だと言ってもいい。
西国では歴史上、交易が盛んな関係からも複数の文化・文明が交差し、その為武術・魔術などを含めた文化が入り乱れており、それが姿形だけではない一種のエキゾチックな雰囲気の遠因ともなっている。形にとらわれず、多くを受け入れる土壌がそこにある。
西国人は、筋骨の逞しさよりも、身のこなしの素早さや手先の器用さ、感覚力に長けた者が多いのも特徴である。強い日差しや砂を孕んで吹きつけてくる風、過酷な環境に対し自らの肉体を鍛え抜くことよりも、周辺環境をより住みやすく調えることを追求した結果かもしれない。交易が主流であることもあり、交易品を数多作り出すためにも、手先の器用さは必要と言えるだろう。
中にはその感覚力により天候や風を読んだり、オアシスの場所を探し出したりする者もいたと言われているが、真相の程は定かではない。

(文責・雨霧 緋龍)


■交易路
古くから交易を生業にしていた無名騎士藩国民にとって、交易路とは常に共にある存在である。その多くが生まれついての商人である無名騎士藩国民は、生まれた赤ん坊の手に膠を握らせ、口には蜜を含ませる。 それは、「握った金を離さず、甘い言葉を口にするように」なるためのおまじないだと伝えられている。そんな彼らは十代も半ばになると、親や年上の兄弟に連れられて、初めての行商の旅に出かける。交易路とは、彼らの成長の場でもあるのだ。

都市には市場があり、通貨として「にゃんこ」が使われているが、物々交換の材料として、花模様付きの綿布によって取引が行われる場合もある。これは無名騎士藩国が公認した官布であり、国内でのみ、流通を許されている。これらもまた、交易路を通じて国内の各所へ運ばれていく。
市場ではこの綿布の他に、交易路を通じて、国の内外から様々な品物が運び込まれ、取引される。国内で生産した果物や穀類、綿布・毛織物の他、特産品のワインやレーズン、地元の職人が生み出した宝石の加工製品も、行商人たちの手によって扱われる。

商品を運ぶのは牛や馬、ロバ、ラクダであり、砂漠を行く際にはラクダが不可欠である。交易路では、荷物を山のように載せた馬車や牛車、背に荷を抱えたラクダやロバの姿が行き交う。
道の両端には等間隔で糸杉などが植樹されており、厳しい日差しや風を和らげ、旅人の憩う場所を提供している。また、等間隔に植樹されていることによって、道程を示す役割も果たしている。
ところで、アシル河の上流域は宝石が取れることが知られており、その旧流域に沿う形で伸びている交易路周辺でも、砂を深く掘るとかつて上流から流されてきたであろう宝石の原石がよく見つかる。交易路を行くと、交易路の脇で宝石の原石採集をしている人夫たちが汗を流している姿を目にすることができる。

交易路は国内に点在するオアシスを結ぶ形で繋がっており、そのオアシスには小集落が存在する。そこで旅行に必要な物品を揃えたり、休憩をとったりすることができる。小集落には、他の商人や家族へ向けた手紙を預かる場所が設けられており、目的地が一致する行商人にそれを預けることができる。行商人は品物だけではなく、時には他人の思いや言葉も運ぶ。交易路は、そんな義理人情の舞台ともなっているのだ。

交易路を進む際、難所となるのは環状流砂である。普段は地下10mから100m程で起きている砂の流れが、何かの拍子で地表近くまでうねりだすことがある。この為、交易路と環状流砂が交差する地点では、幅が広く長い浮き板を用意し、その上を通るようにしている。また、明らかに流砂が地表近くまで来ている場合は通行止めとなる。その時のため、交易路の脇に休憩用の施設が設けられている。

(文責・どい)

画:鷹院碧葵

■建築様式
1、外観

西国ははるか昔から砂の地といわれるほど、砂漠が広がり、平均気温が高い。
そんな環境に適応する形で、彼らの住む家もまた変化していった。
その外観も特徴の一つとなっているその家は、壁を全て白で統一し、それによって強い日差しから家を守っている。それほど丈夫ではない欠点があるものの、それを定期的に壁を新しく作り直すことで克服している。
また、窓は換気口とそう変わらないほどに小さい、それは外からの強い日差しを室内に入れずに風を通すためだ。そのおかげで彼らは暑さに負けることなく安全に寝食を営めるのだ。そんな家全体は壁と同じ素材で造られており、その頑丈さは古くからその地で生活している建築士の折り紙付でもある。

2、居住性

見た目に反して中は思いのほか広くて涼しく、住み心地はいい。
もともと住み難い環境である砂漠に居を構える以上、無名騎士藩国に住む国民はそれ相応の創意工夫を長い年月をかけて行ってきた。
その工夫として、例えば壁材の中に管を通し、その中を地下から汲み上げた地下水を流すことで壁の温度を下げ冷をとったり、色を白くすることで熱の発散と蓄積の予防を促すなど、その工夫は数知れない。それほどまでにこの地での生活は大変で、だが彼らはそれをものともせずにその創意工夫でこの地に根を下ろしたのだ。

3、景観と観光的側面

無名騎士藩国の一つの名物として、この町並みが上げられる。
統一された町並みとその景観は、高台から見下ろすと綺麗な文様を描いている。
白一色に染められた町並みは青い空と海を背景に、白と青のコントラストをかもし出し、そこを訪れる観光客を大いに楽しませている。
また、海に沈む夕日に照らされれば昼間とはがらりとその景観を変え、オレンジ色に染まった町はどこか儚げな印象を演出し、そこを訪れた人たちに何かを語りかけ、その心に何かを残すと言われている。
そんな町並みを守るために、政庁も市民も努力を惜しむことはなく、その頑張りがあるおかげで我々はこの素晴らしい景観をその眼で見ることが出来るのだ。

(文責・ナナシ)

画:玲夢

■アレキサンドリア港


画:静 塗:冴月
1、アレキサンドリア港

昔から交易を主な財源としてきた無名騎士藩国において、現在盛んに行われているのは交易路と港を使った交易である。
このアレキサンドリア港は主に国内外への資材の運搬と国外への交易品の輸出、それと外国から来る資材・交易品の輸入に使われている。また、港の一部は民間用の港となっていて、船舶を所有する人々が自慢の船をこぞってそこに繋留している。
もともと、この港は資材運搬と民家用の港としてはるか昔にこの地に国を建てた者たちによって造られた。国内各所に資材を運搬するのには陸路を使うよりも海路を使ったほうが効率がよかったのである。
しばらくすると、こんどは外国船がたびたび水と食料の補給に訪れたので、ここを補給基地として広く海外に開く。その後軍備拡張に伴い、軍事目的でさらに港を拡張し今のアレキサンドリア港の形となった。さらに港の中を通るアシル河を整備し、これを運河として利用することで、内陸の奥深くまで資材・輸入出品の運搬が出来るようになった。この運河は藩国に使用料さえ払えば、どの国の船でも利用することが出来るため世界各国の船がよく通ることでも有名である。


2、観光利用

港を開くようになって観光客船も数多く寄港するようになり、アレキサンドリア港は隣接するオブシディアン空港と並ぶ国の玄関口としてもその力を存分に発揮している。
もともと軍事用に整えられた背景もあるため規模が大きく、どんな種類の観光客船も停泊できるメリットを生かし、巨大な客船を一度に多くさばくことが出来る。
また、観光客のための足として砂漠の地下を通るチューブトレインを利用している。
これも、もともとは砂漠地帯である内陸部と海岸線を結び、オアシスで生産・取引された物資を運ぶための直通路として造られており、大規模な物資の輸送を前提とした設計を利用して、大量の人間を港から内陸部へ、また内陸部から港へと運んでいる。
それ以外にも、運河を利用した定時客船や小型ボートもあり、陸路と海路を使ったルートは、どれも観光客に人気が高いものばかりだ。
年に数回この運河を利用したボートレースが催されたりもしており、王城から港までの運河下りも観光名物の一つに数えられている。
運河下りでは眼前に広がる広大な運河を船の上から大パノラマの迫力で堪能することができることだろう。
それ以外にも、国の北東にある小さなクレーターはすべてビーチとして利用され、これも観光の名所の一つに数えられる。もちろん海で泳ぐのもいいが、海に落ちる夕日をそこから眺めると、ちょうど入り江の中心に日が落ち、その美しさはまさに必見である。
それを真正面に捉えることが出来る藩国が誇る三ツ星ホテルがあり、高級感あふれながらも値段はピンからキリまでと、その幅の広さが人気の秘訣でもあるという。


3、アレキサンドリア港の歴史

この港は、上空から見ると綺麗な半円形をしている。
それは、はるか昔にここに落ちた隕石によってできたクレーターをその土台としかたらだ。その隕石がどんなもので、どれくらいの被害があったのかについてはこの地に伝わる伝説以外、どの古文書にも記されてはおらず、その歴史は時の中に忘れられたかのような印象を受ける。
そんな過去を持つこの地に、ここに根を下ろした西国人たちが造ったのがこのアレキサンドリア港である。
その後は上記で述べた通りの歴史をたどり、現在では藩国を代表する海の玄関口として機能している。

4、名前の由来

アレキサンドリアという名前の由来は、上記で述べたこの地に伝わる伝説に由来する。
それは「ウーサー・アレキサンドリア」という一匹の兎の伝説であると、今は記録されている。
ただ、その伝説を記した資料のほとんどが散逸してしまっているために、それが本当に兎だったのか、それとも何かの比喩だったのかは定かではない。
今も残る伝説の中で、この港の元となった隕石落下の話があり、それによるとウーサー・アレキサンドリアはこの地に降り注いだ隕石の被害を食い止めるべくこの地を跳び回り、果敢に隕石に立ち向かったという。
その伝説に対する敬意から、この港の名前はアレキサンドリア港となったのだ。

(文責・ナナシ)

騎士団、または天使の蜃気楼

砂漠地帯の西端でまれに見られる、一種の蜃気楼。それは、砂漠の彼方から駆け上がってくる、重装備の騎士の一団、と説明されることが多い。水平線上だけでなく、天空方向へ蜃気楼が伸びることもあり、それの場合天使の一団・天使の飛翔とも言われる。

砂漠から吹き込む熱と、草原と砂漠の境を流れるアシル川の川水から蒸発する水蒸気によって、遠方の構造物が浮き上がって見えるといわれている。
砂漠の中には未だ未発見の遺跡などがあるとされており、それらが反射・屈折する過程で騎士団の姿に見える、というのが一般的な説である。またはるか遠方の、天輪の塔も光源の一種として関与しているらしい。

しかし、未だ写真等のあらゆる記録装置に記録されたことはない。
少数意見としてリンクゲートの関与も指摘されるなど、真相は未だ解明されているとは言いがたい。
巷では「記録装置に記録されないのは、あれが人の心の中にのみ映る蜃気楼だから」という伝説が流布している。

(文責・沙崎絢市)

画:冴月

■オアシス・レイメイ湖
砂漠地帯の外縁部、北東から南西にかけてぐるりと大河たるアシル川が流れている。
砂漠化する前は、アシル川は森林地帯を直行しており、今では古アシル川跡となっている。
古アシル川跡は、しかし地下河川として砂漠地帯を横断しているといわれ、事実、古アシル川跡に沿う形でオアシスが点在する。
この古アシル川跡のオアシスを結ぶ形で、主要交易路が存在する。

砂漠地帯最大のオアシスは、古アシル川跡・北東部に位置する。
「レイメイ湖」。
流れ込む河川が存在しない為、透明度は高い。最大深度も深く、一度も枯れたことがないオアシス湖と言われている。古代魚なども生息している為、先史文明の人造湖との説もある。
レイメイ湖から、南西へ20KMほど流れ出る川があり、その周辺には緑が存在する(湖周辺も)。砂漠地帯でも珍しい、大規模な穀物栽培が可能な地域でもある。

(文責・沙崎絢市)

点在する各オアシスからは、カーレーズと呼ばれる地下水路を通して水を各所に運んでいる。これは、貴重な水資源を乾燥と強い日差しから守るための工夫である。
カーレーズを通った水は町と農地に運ばれる。農地では牛やロバといった動物を用いる灌漑施設を使用し、網目状に水を行き渡らせている。そこで育てられる作物は麦や粟、米、豆類といった穀物の他、葡萄や瓜、綿花などである。
中でも葡萄は盛んに栽培されている。ワインや乾物として商品化され、無名騎士藩国ブランドとして輸出されており、外貨獲得源の一つとなっている。

また、各オアシスには交易の中継基地として、小集落が作られている。これは行商人や旅行客の休憩場としてだけではなく、情報伝達の施設として機能している。ここには公用のラクダと馬が配備されており、急使がここで馬やラクダを乗り換える事が出来るようになっている。

(文責・どい)

画:くま

L:西国人 = {
 t:名称 = 西国人(人)
 t:要点 = 砂避け、日焼け対策された服装,エキゾチックな人材,灰色の髪
 t:周辺環境 = 交易路,涼しい家,巨大な港,蜃気楼,オアシス
 t:評価 = 体格0,筋力−1,耐久力0,外見0,敏捷1,器用1,感覚1,知識0,幸運0
 t:特殊 = {
  *西国人の人カテゴリ = 基本人アイドレスとして扱う。
  *西国人は一人につきターン開始時に燃料1万tが増加する代わりに資源1万tを消費する。
  *西国人は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。
 }
 t:→次のアイドレス = 猫妖精(職業),サイボーグ(職業),ドラッガー(職業),歩兵(職業),パイロット(職業),整備士(職業),観光地(施設),国歌(絶技),アイドレス工場(施設),燃料生産地(施設),高位西国人(人)